サリエンス効果(顕現性効果)|コールセンターの心理学

金平糖

サリエンス(salience)とは、「突起/突起物」や「突出/顕著な特徴/顕著性」という意味です。人間の目や耳に留まるような特別な特徴を持つものです。

人間の脳は絶えず大量の情報を処理していますが、あまりにも大量の情報を絶え間なく処理し続ければ脳が疲れ果ててしまいます。そのため、脳は平凡な情報をできる限り「スルー」して、脳を休めようとします。

いつもの通勤路や通学路で、「あれっ、もうこんなところまで歩いてたんだ。」と思ったり、お風呂場でシャワーを浴びながら「あれっ、体、洗ったっけ?」と記憶が飛んでいることはありませんか? いつもと同じことをするだけだと、脳は「ボーっ」としてスリープしています。

また、人間の目には、いろいろな情報が飛び込んできますが、全てに注目することはできません。自分が居合わせたはずの場所を写真で見たときに、「こんなのあったっけ?」と思うこともあります。目で見えているからと言って、脳が全てを処理しているわけではないのです。

従って、例え視界に入っていても、何らかのインパクトがなければ、電車やバスの広告なども目に留まりません。仮に自分に興味のある内容であったとしても、広告に目を向けるまでに至りません。

このように、閾値以下のシグナルに対して、その対象物に気づかない、あるいは脳が無視(スルー)をする性質をサリエンス効果(顕現性効果)と呼びます。

人の脳に何らかのインパクトを与えない限り、記憶に残るか残らないかという以前に、脳にスルーされてしまう、つまり存在しなかったのも同然ということが起こり得るのです。

コールセンターBPO・コラム <一覧>