ターゲティング|STP|マーケティング用語

マーケティング活動においての「ターゲティング」とは自社がビジネスとして取り組む市場を選定して狙いを定めることで、セグメンテーション(市場の細分化)とセットになったものです。

以下に、説明のために単純化したターゲティングの例を挙げます。

<例1>
「男性向け」と「女性向け」に市場を細分化し、そのうちの「女性向け」のセグメントに自社の狙いを絞る。

<例2>
「女性向け」の市場を年代別に細分化し、そのうちの「女性30代向け」のセグメントに狙いを絞る。

<例3>
「女性30代向け」の市場を「独身女性」「既婚子供なし」「既婚子供あり」に細分化して、そのうちの「独身女性」のセグメントに狙いを絞る。

<例4>
「30代の独身女性」を年収100万円ごとに市場を細分化し、そのうちの「年収300万円以上の30代独身女性」のセグメントに狙いを絞る。

<例5>
「年収300万円以上の30代独身女性」の市場を「海外旅行の頻度」で細分化し、そのうちの「海外旅行を年に1回以上」のセグメントに狙いを絞る。


このように、市場を細分化して、その細分化されたセグメントの「どのセグメントを狙うのか」を決めることがターゲティングです。もちろん、ターゲティングのために市場を細分化するので、「セグメンテーション」と「ターゲティング」は別々に考えるものではなくてセットで考えます。

どのように市場を細分化するのかは自由ですし、どのセグメントをターゲットとして選定するのかも自由です。しかし、新規事業や新商品・サービスの開発にあたり、「セグメンテーション」と「ターゲティング」はとても重要な役割であり、ここを間違えると商品開発の方向性を間違えることになり、ビジネスとして成功することはありません。

以下に、ターゲティングにあたってチェックしておくべき内容を挙げておきます。

・そのセグメントで需要があるのか?(ターゲットとなる人達に支持されるのか)
・そのセグメントで自社の強みが発揮できるのか?(ポジショニングとも連動)
・そのセグメントにビジネスをするだけのボリュームがあるのか?(ニッチすぎないか)

特に3つめのターゲットのボリュームを見誤ると、いくら商品自体が良いものであったとしても、期待した売上や利益に到達することはできません。そのため、これらに注意しながらターゲティングの作業を進めることになります。

もちろん、自分たちの頭の中で考えることも大切ですが、定性調査や定量調査などを交えて客観的なデータで仮説を検証しながら、ターゲティングをはじめとするマーケティング活動にあたることをおススメします。