ログ(log)という単語について英語の辞書で調べてみると、元々は「丸太」という意味であることがわかります。ログハウスが「丸太で作った家」であることを、ご存知の方は多いでしょう。
さて、コールセンターの現場では、「ログ、確かめて!」などと、「ログ」という言葉を日常的に使っています。
しかし、「ログ、確かめて!」というのは、決して、「丸太、確かめて!」という意味で使っているわけではありません。
このコールセンターでの「ログ」とは、お客さまとの電話のやりとりの「記録」という意味です。業務に慣れない担当者の場合にはノートにメモをする場合もありますが、通常はコンピューター上に直接書き込んで保存されたお客様対応の記録のことを意味します。中には、通話の録音を含めて言う場合もあります。
実際、英語の辞書にも、「丸太」以外に、「航海記録・日誌」や「船の速度を測る道具」という意味が載っています。
しかし、どうして、ログ(log)という単語に、「丸太」とは全然違う「航海記録・日誌」「船の速度を測る道具」という意味があるのでしょうか。
その語源は、現代のような船の速度を測定する装置がない大航海時代にまで遡ります。
大航海時代の船乗り達は、丸太を海に投げ込んで、砂時計で時間を測り、丸太がどれくらいのスピードで流れるかを見て、船の速度を見極めていました。
そして、それを基に自分達の船がどこにいるのかを、航海日誌として記録していたそうです。
その結果、ログには「丸太」から転用された「記録」という意味があるのです。