SEO対策はイカダ作りによく似てる?|デジタルマーケティング・コラム

海の上をイカダで漂流する私

【このページの対象者】

長年SEOに携わっている方やSEOを熟知している方ではなく、最近、SEOの担当になった方や これからSEOを始めようと思っている方を対象に執筆しています。

【このページの目的】

形のない「SEO」を、「イカダづくり」に見立てて説明し、SEOに対するイメージを抱いていただくことが本ページの目的・ゴールです。

まずは、皆さん、「イカダ」をご存知でしょうか?

ほとんどの方は ご存知だと思いますが、念のため、Wikipediaの説明を引用しておきます。


いかだ – Wikipedia

いかだ(筏・桴)は、木材・竹など浮力を持つ部材をつなぎ合わせ、蔓などで結びつけた、水上構造物である。 航行や養殖の目的に用いられており、用途に応じて船舶または浮きの集合体とみなされる。




このお話は、「広くて深い太平洋」の上に浮かぶ「イカダ」と、そのイカダに乗って大きなマグロを釣り上げることを目指す「主人公(あなた)」の物語です。

あくまでも例え話であって、正確さに欠けるところがありますが、SEOのイメージをつかんでいただくことを優先した結果だということでご理解ください。

太平洋・・・インターネット
イカダ・・・主人公(あなた)が担当するサイト(ホームページ、ブログなど)
イカダづくり・・・サイトづくり(SEO対策)

という例えで、お話を進めていきます。

それでは、「SEO対策(サイトづくり)は、イカダ作りによく似てる?」というお話を始めてまいります!

はじまり、はじまり・・・。

● インターネットは、広大で深い太平洋

インターネットは、太平洋のようなもの。深くて広大で、その全て(海底まで)を目にした人など、この世にはいません。

海の中

Googleの検索結果で「1ページ目」に表示されることは、あなたが太平洋の海面(表面)に浮かんでいるようなものです。太平洋は広いけれども、海面に浮かんでさえいれば、少し離れたところからでも、容易に目視で確認できるからです。

また、Googleの検索結果で「2ページ目」に表示されることは、海面から少し沈んだところに位置するようなもの。探す気さえあれば、近くまで来れば、まだ見つけやすい状態です。逆に言うと、探す気のない人の目には映らない、気付かれない存在です。

そして、Googleの検索結果で「もっと後ろ」のページに表示されることは、もっと海の深いところに存在するようなものです。

Googleの検索結果で「10ページ目」や「20ページ目」に存在する状態は、太平洋のかなり深いところに沈んでいる状態です。余程の人でない限り、その姿を確認することはできませんし、見つけようとも思いません。しかし、探す気さえあれば、どうにか探し出すことはできます。

海底探査船に乗って海の底を調査するようなものだと言えば大げさですが、それなりの気合いがあれば、検索結果の「20ページ目」からあなたのページを見つけ出すことも可能です。

海底の複雑な地形

しかし、太平洋の海底には、海底探査船ですら辿り着けない複雑な地形、例えば、岩が入り組んでいて探査船が入り込めない場所があります。海底探査船が辿り着けない場所にいることは、「Googleの検索結果に全く表示されない状態」(Googleがクロールできない状態)と同じです。

そこに本当は存在していても、世界中の誰にも知られていない状態は、インターネットの世界では「この世に存在しないこと」と同義です。

初めて、ホームページを作ったときは、「どうやったらGoogleの検索結果に出て来るのか?」と、しばらく悩むことになります。どこかのサイトからリンクを張ってもらうか、Google search consoleを利用して、自力でGoogleにインデックスすれば良いのですが、それすら最初はわかりません。

ようやく、Googleの検索結果に表示されるようになったとしても、検索キーワードがビッグワード(検索数が多いワード)の場合には、なかなか前のほうのページ(1ページ目とか2ページ目とか)には表示されません。

少し脱線しますが、キーワードの検索数の多さ(競合の多さ)は、海の深さに似ています。 浅い海の底から海面に浮上するのは簡単ですが、日本海溝のように深い海の底から海面に浮かび上がるのはとても大変です。それと同じで、検索数の多いビッグワードで1ページ目に表示されることはとても大変なことです。

ですので、適度な「海の深さ」を選ぶことが大切です。つまり、1ページ目に表示される可能性があって、かつ、あなたにとって意味のある「検索キーワード」を選ぶことがとても大切です。

一般的には、月間の検索数が500回とか1000回程度であれば、比較的簡単に1ページ目への表示が狙えます。しかし、本当に強い競合ページが存在する場合もありますので、検索数だけで一概にどうのこうのとは言えません。

● SEO対策(サイトづくり)は、イカダづくり

さて、話を戻して、そろそろ「イカダづくり」を始めたいと思います。

イカダは、あなたが担当するサイト(ホームページやブログなど)です。あなたは、このイカダで太平洋に浮かぶことを目指します。太平洋に浮かぶとは、Googleの1ページ目に表示されることを意味しています。 それなりの深さの海(検索数の多いキーワード)であれば、大きなマグロ(お客さま)を釣り上げる可能性も高くなります。

荒れた海

あなたは、どんな荒波や嵐にも負けずに、ずっと、太平洋に浮かび続けることができるでしょうか。 そして、太平洋の真ん中で、大きなマグロを釣り上げることが出来るでしょうか。

あなたが、太平洋の真ん中に浮かぶこと、つまり、インターネット上で存在感を示すためには、「強いサイトを作る」必要があります。しかし、最初から強いサイトを作ることは難しいので、徐々にサイトを強化していくことを目指します。なぜならば、浮力が最高級のイカダを作るには、それなりの時間と労力がかかるからです。(それを外注してお金で解決する方法もありますが・・・。)

千里の道も一歩からと言います。まずは、最初の1ページを作ることから始まります。

そして、少なくとも、インターネット上にサイトを公開する時点では、あなたのサイトは複数のページ(記事)で構成されているはずです。

丸太

その1つ1つの「ページ」(記事)が、イカダを構成する「丸太」だと思ってください。

最高のイカダ作りには、1本ずつの丸太それぞれが大きくて浮力の高い材質であることが望ましいです。 それと同じで、あなたのサイトも各ページが「最高のコンテンツ」であることがベストです。

丸太の大きさは、サイトでの「文字数の多さ」です。3000字以上が目安だと言われていますが、もっと少ない文字数でも上位に表示されることは珍しくありません。

また、丸太での「良い材質」とは、サイトでの「コンテンツの質」にあたります。質の良いコンテンツとは、「世の中が求めているコンテンツ」です。検索キーワードで検索してみて、上位に表示される競合サイトのタイトルや、検索ページの下に表示される「関連キーワード」も気にしながら、コンテンツを作成する必要があります。

しかし、大きくて最高の丸太を何本も手に入れるためには、それなりの時間や労力(あるいは資金)が必要なのと同様に、全てのページを最初から最高のコンテンツで満たすことは非現実的です。

加えて、自分自身は「最高の丸太」だと思っていたのに、実際に丸太を海に浮かべてみたら、「全然、浮かばない」と判明することもあります。(よく、あります!)

そのために、実際は、「それなりの品質の丸太」を「それなりの数」だけ揃えて、浅瀬でイカダを浮かべてみるところから始まります。

先ほども言いましたが、試しに海に浮かべてみて初めて、「この丸太は浮かばない」ことがわかったりします。その場合は、その丸太の腐った部分を切り落とすとか、丸太自体を入れ替えることが必要です。

縄

そして、1本ずつの丸太(記事、ページ)も大事なのですが、イカダ(サイト全体)の浮力を最大化するためには、丸太同志を丈夫な紐(ヒモ)で強く結びつける必要があります。この丸太を結びつける紐(ヒモ)の役割が「内部リンク」です。丸太1本1本が大きくていくら良質だとしても、しっかり丸太をつなぎ合わせないと、イカダ(サイト全体)としての浮力が最大化されません。

そして、紐(ヒモ)で強くしばりつけるためには、元々、まっすぐな丸太を集めることが大切です。 右に曲がったり、左に曲がったり、全然バラバラの木を集めても、強くつなぎ合わせることができません。 それは、根本では同じテーマで記事やページを作成するべきであることを意味しています。

いくら、その丸太が、長くて太くて浮力に優れた丸太だとしても、他の木とうまく紐で繋げない丸太(テーマから外れたページ・記事)だとしたら、イカダづくりの邪魔になることさえあります。

逆に、しっかりとヒモで結べば、その丸太1本の品質が多少悪くても、他の丸太の力で海面に浮かび上がることができます。

● SEO対策(サイトづくり)と、イカダづくりの違い

ここまで、「SEO対策(サイトづくり)」を「イカダづくり」に例えて話を進めてきましたが、この2つには、決定的に違うことがあります。

それは、太平洋の真ん中で、より良質の「丸太」を手に入れることは困難ですが、サイトのページ(記事)は、いつでも、何度でもページを修正したり入れ替えたりすることができる、ということです。

腐った丸太

もし、太平洋の真ん中で、あなたが乗るイカダの「丸太」が腐ってきたら、どうしますか?

腐った丸太を捨てて、残った丸太を繋ぎ直すくらいしか、打てる手はありません。 しかし、サイト運営では、腐ったページを切り捨てて、もっと良いページに入れ替えることができます。

ただし、その腐ったページに対策を打たずに放置していたら、イカダが海の底に沈んでいくのと同様に、あなたのサイトの順位も沈んでいきます。

● 外部リンクは、天からの贈り物

さて、浅瀬でイカダのテストが終わったら、太平洋へと漕ぎ出しましょう。 いつまでも浅瀬にいたのでは、小さな魚しか釣れません。マグロを釣るためには、冒険が必要です。

しかし、小さなイカダにとって、太平洋は厳しいところです。だから、太平洋にブクブクと沈まないためには、何らかのアシストが必要です。そのアシストになるのは、「外部リンク」です。

ワイヤーロープ

外部リンクは、天からの贈り物です。ある日、突然、サイトの検索順位を引き上げてくれることがあります。 例えると、外部リンクは、「天から」ぶら下がった紐(ヒモ)です。その紐(ヒモ)が、イカダを上方へと引っ張ってくれるのです。

いくら浮力のあるイカダでも、大きな嵐(Googleアップデートや、強力な競合サイトの登場)が来ると、あっさり海の底に沈んでしまうことがあります。しかし、天からの紐(ヒモ)に引っ張られていれば、多少波が高くても、そう簡単にはイカダは沈まなくなります。

ただし、この天から贈られた紐(ヒモ)にも、いろんな種類があります。その種類は、「どこから」「どんな」紐(ヒモ)が垂らされているのかによります。

自衛隊のヘリコプター

例えば、大きなプロペラがついた自衛隊の運搬用ヘリコプターから、太くて丈夫なロープが垂らされていれば、どうでしょう? そのロープをイカダの上にいる貴方が手にすれば、なんとも心強いことでしょう。

逆に、小さな風船から、細くて今にも切れそうな糸が垂れていたら、どうでしょうか? 藁にもすがる思いで、その糸を手に取るかもしれませんが、その糸にはイカダを浮上させる力も安定させる力もありません。

この「自衛隊のヘリコプター」や「風船」などの飛行体は、外部リンク元の「他サイト」をイメージしています。そして、その飛行隊の力強さ(飛行能力)は、そのサイトの「強さ」を表しています。

また、その飛行隊から垂れされた紐(ヒモ)の種類(太いロープとか細い糸とか)は、「リンクのテキスト」(アンカーテキスト)を意味します。

「太いロープ」とは、あなたのサイトに合ったキーワードを含むアンカーテキストのことです。例えば、「東京で行列の洋食屋さん」とか「大阪で一番おいしいケーキ屋さん」など。「細い糸」とは、あなたのサイトの「検索順位上昇」に効果のないアンカーテキストです。例えば、「コチラ」とか「リンク」とか。

風船から太いロープを垂らされても意味がありませんが、自衛隊のヘリコプターから細くて切れそうな糸を垂らされるのも役に立ちません。

ですので、強いサイト(自衛隊の飛行機)から、太いロープ(あなたのサイトに合ったキーワードを含むアンカーテキスト)を垂らしてもらわないといけません。

フラッシュライト

そのためには、あなたはイカダから上空に向かって、きちんとした「信号」を発信し続ける必要があります。

「私は、ココにいます!」「そして、東京の洋食屋です!」「おススメのメニューはハンバーグです!」という発信を続ける努力を惜しんではいけません。その信号とは、インターネット上の「SNS」などにあたります。どうにかこうにか、あなたを助けてくれる頑丈なヘリコプターがあなたのイカダを見つけてくれるように空に向かってライトを照らし続けましょう!

ただし、時には間違って、海の底深くに沈んでしまう爆弾を手にしてしまうこともありますので、気を付けてください。(Googleにペナルティを課されるような悪質な外部リンクのことです)

● まとめ

最初は、それなりの質の丸太(ページ、記事)を、それなりの数で作ったイカダ(サイト)だとしても、丸太の数を増やしつつ、同じ種類(テーマ)で、できる限り大きくて良質の丸太に入れ替えながら、丸太どうしを強く紐(内部リンク)で結びつけることで、最大浮力のイカダが出来上がります。

そして、他力本願なところもありますが、天から垂らされた信頼できる紐(外部リンク)にしがみつけば、より安定した状態が生まれます。それも、1本よりも2本、2本よりも・・・。

その継続的なコンテンツの作成と、内部リンク・外部リンクを増やすこと。それをコツコツと続けていくことが、SEO対策で大切なことなのではないでしょうか。

まぐろ

その努力の末には、太平洋の真ん中で大きなマグロを釣ることも夢ではありません!