広告では、人の目に留まるためにキャッチコピーが工夫されています。そして、キャッチコピーには いくつかのパターンがあって、見る人が見れば、「このキャッチコピー、あのパターンね。」と思うはずです。
中には、天才肌のコピーライターもいて、パターンとか鉄則なんてお構いなしで、ものすごいキャッチコピーを作り出す人もいます。
しかし、例えば、広告制作を外注するお金がなくて、社内でキャッチコピーを考えるしかない。でも、そんな仕事をしたこともないし、どうやって始めたらよいのかわからない・・・という人もいるでしょう。
そこで、「疑問文」という人間の脳に刺さりやすい(ひっかかりが出来る)仕組みに着目して、初めてでも効果の高いキャッチコピーが作れる方法について考えてみます。
よくキャッチコピーの作り方で教えられるのが、「疑問文にしてみる」というやり方です。
質問されると、人間はつい考え始めてしまう・・・という人間の特性へのアプローチです。
人間の脳は顕在意識が5%、潜在意識(無意識)が95%と言われています。その数字の多寡はあると思いますが、顕在意識も潜在意識も質問の答えを探そうとする習性があるのは間違いありません。自分では「もう、いいや。」とあきらめたつもりでも、潜在意識で答えを探し続けることもあります。
朝、目覚めた瞬間、シャワーを浴びた瞬間、テレビのスイッチを入れた瞬間、電車で吊革を持った瞬間。「あっ!」とひらめいたことはありませんか? それは、潜在意識が無意識のうちに「答え」を探し続けてくれたものが、何かのきっかけで顕在意識に表れたためです。
逆に、例えば、「自分は何のためにこの世に生まれてきたのだろうか?」「あの人を振り向かせるにはどうしら良いのだろうか?」などと、答えのない質問を投げかけてしまうと、潜在意識も含めてあなたの脳はずっと考え続けてしまうので、脳が疲れ果ててしまって精神的に不健康な状態になってしまいます。
それくらいに質問に反応してしまう脳を人間は持っているわけですから、「疑問文」は有効なはずです。
次に、3つのタイトルがあるとします。
◆ 子供の成績を良くする方法
◆ 子供の成績を良くする方法、教えます!
◆ 子供の成績を良くする方法、教えましょうか?
もし、あなたが子どもの学力に困っている親だとしたら、どのタイトルに反応するでしょうか?
ついつい、最後の疑問文に反応してしまいませんか?
当社ホームページでも、疑問文のタイトルを持つ記事は、検索上位に位置したりクリック数が多かったりします。例えば、次のようなものです。
◆ コールセンター外注はアウトソーシング?委託?派遣?最適は!
◆ 通販受注代行は物流系?戦略コンサル系?コールセンター会社?
◆ マーケティングリサーチは手順と心構えで魔法の杖に変わるの?
◆ プロダクトアウトとマーケットインに優劣はあるの?
◆ コールセンターの会社?販促の会社?かんでんCSフォーラムって
◆ コールセンターの仕事って、どう?|メリットとデメリットは?
脳の仕組み(特性)を知り、心理学を駆使して、キャッチコピーを考えるという方法は、感性やひらめきでとは対極にあるものかもしれません。しかし、初めてのキャッチコピーづくりにおいては、ある意味科学的で、その打率を上げるためにとても有効なやり方なのではないでしょうか。