スノッブ効果|経済行動の心理学

スノッブとは、他人とは違って、自分が高い地位にあることなどを自慢する人のことを言います。自身の学歴や教養などを振りかざして相手を圧倒したり、権力者に取り入って庶民に威張り散らすようなとても嫌な人のことです。

マンガで言えば、ドラえもんに登場する「スネ夫」のような存在でしょうか。決して人柄が良いとは言えず、あまり友達になりたくないタイプの人のことです。

そのスノッブ(snob)という単語の語源は、18世紀のラテン語だとする説があります。「より低い地位または階級」の意味から転じて、後に「優れた社会的地位または富んだ人々を模倣しようとする人」という意味になったという説です。

さて、アメリカの経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタインは、「バンドワゴン効果」「スノッブ効果」「ヴェブレン効果」を提唱しました。

その中の「スノッブ効果」とは、自身が他人とは違うことを誇示するために、他人の持っていないモノ、他人が手に入れることができないようなものを手に入れたいと願う人間の心理のことです。

その結果、高級ブランドの洋服や、高級腕時計、高級な香水、高級自動車などの購入に繋がります。「限定品」や「世界で唯一」という希少性は、「人よりも上に立ちたい」「見栄を張りたい」と考える人に、さらなる刺激を与えて、より高額な商品の購買に繋がる可能性があります。

他人の持っていないものを手に入れることで、自分の優位性を誇示しようと考えるのは、本当は自分に自信がないからなのかもしれませんが・・・。