「お」と「ご」の使い分け|コミュニケーションマナー講座

お年玉

名詞の接頭語としての「お」と「ご」。

どちらも漢字で書けば「御」の字ですが、「御」の読み方には「おん」や「み」も含めて、いろいろとあります。

そんな「御」の字を目にして、ときには読み方に迷ってしまうこともあるでしょう。

「お」と「ご」の違いは、基本的には和語(訓読み)の前につける場合は「お」で、漢語(音読み)の前につけるときは「ご」です。

例えば、「お」がつくのは、お話・お名前・お茶碗・お肉・お魚・お皿・お箸・お年玉 など。 一方、「ご」がつくのは、ご飯・ご着席・ご案内・ご足労・ご立腹・ご祝儀などです。

しかし、例外もたくさんあります。(お弁当・お中元・お歳暮・お散歩など)
しかも、外来語や自然の現象など、「お」も「ご」も付かない場合もあります。

そして、最もやっかいなのが、「お」でも「ご」でも構わない場合なのではないでしょうか。 例えば、「お返事/ご返事」や「お勉強/ご勉強」などです。

文章を書く場合には、漢字で「御」と書いてしまえば良いのかもしれませんし、時間に余裕があれば「お」なのか「ご」なのか調べてから書くこともできるでしょう。

しかし、対面や電話で人と話をしている場合にはそうはいきませんので、「お」と「ご」の使い分けの基本を知っておくことは大切です。

ただし、迷ったときには、「返事をいただけますか?」「勉強されていらっしゃるのですね。」などと、敢えて「お」も「ご」も使わず、文章全体で丁寧な言い方に仕上げてしまうという方法もあります。