個別インタビュー(デプスインタビュー)|マーケティングリサーチ用語

個別インタビューは、デプスインタビューとも呼ばれる定性調査の手法です。一人ずつ個別にインタビューを実施するもので、 グループインタビューに対峙する調査手法です。

グループインタビューでは、1グループ(5~6人)単位で1~2時間程度のインタビューを実施しますので、一人あたりの発言時間はあまり長くはありません。

一方、個別インタビュー(デプスインタビュー)では、1人で30分~1時間程度のインタビューを実施することが多く、また、他の参加者に話を聞かれる心配がないため、グループインタビューよりも深い内容のインタビューを実施することができます。つまり、個別インタビュー(デプスインタビュー)では、グループインタビューよりも、さらに対象者の深層心理に踏み込むことが可能です。

例えば「どうして、この企業のこの商品を使っているのですか?」という問いに対して、「実は、小さな頃にこんな体験をして・・・」だとか、「実はこういう悩みがあって・・・」など、他人には聞かれたくないけれど、自分の心の奥底に横たわっている「思い」「拘り」「わだかまり」などを吐露してもらえることが個別インタビュー(デプスインタビュー)の魅力だと言えます。

もちろん、その核心に触れる前には、インタビューアーと対象者との間での信頼関係の醸成(ラポール形成)が必要であることは言うまでもありませし、如何に対象者の深層心理に近づけるのかはインタビューアーの力量によるところが大きいと言えます。

また、あまりに長時間に及ぶインタビューでは対象者が疲れてしまいますので、インタビューの「内容」と「時間」は慎重に設定する必要があります。

尚、グループインタビューと同様に、個別インタビュー(デプスインタビュー)は定性調査ですので、個別インタビュー(デプスインタビュー)の結果だけで大きな意思決定をすることは危険です。

あくまでも、「定性調査」は「定量調査」を設計するための元ネタと考えて、最低限の内容でも良いですので、定量調査を経て意思決定されることをおススメします。