マーケティングリサーチで失敗しないための4つの鉄則

マーケティングリサーチ (市場調査) を 成功させるためには、いくつかの知っておかないといけない鉄則があります。
ここでは、その法則を4つ、お伝えします。

【 鉄則 1 】 マーケティングリサーチの 必要性を 理解すること

15~16世紀の大航海時代。 大海原を渡って、新大陸を目指す人々にとって 羅針盤 (らしんばん) は、とても 大切なものでした。 海の真ん中で羅針盤がなければ、船をどちらの方向へ進めるべきなのかが わからないからです。

市場調査は羅針盤

21世紀のモノやサービスが溢れる現代。市場に新商品 (サービス) を投入したり、新規市場 (海外市場など) に乗り出す企業にとって、マーケティングリサーチ を活用しないということは、羅針盤 を持たずに大海で船を操縦するのと同じです。航海が成功するかどうかは 「神のみぞ知る」 ことになるでしょう。

新商品 (サービス) や新市場での失敗は、経済的な損失だけではなく、時間の大きな無駄にもなり、競合他社から大きく後れを取ることになります。

そうならないために、市場 という大海を航るための羅針盤である マーケティングリサーチ が必要なのです。

【 鉄則 2 】 「思い込み」 を捨てること

企業は、その道の専門家です。
だから、その分野では、自分達が消費者よりも知識があると思いがちです。 しかし、そこに落とし穴があります。

1つ例を挙げましょう。
もう かなり前の話ですが、培養土 (家庭菜園などで使う土) のパッケージについて、当社に依頼した企業さまがいらっしゃいました。

市場調査と培養土

ご依頼内容は、
 ● 商品 (家庭向けの培養土) のラインナップを、どうすべきか。
 ● パッケージの表面/裏面には、どのようなデザインと説明書きが適しているか。
というものでした。

ご担当者さまは、自社・他社を問わず、培養土の商品パッケージについて とてもよくご存知でした。

そして、その業界ではお決まりの 「詳しい説明書きは裏面に」 という常識に何の疑念もお持ちではありませんでした。
しかし、私達が消費者に個別インタビューした結果、消費者はホームセンターなどで培養土を購入するとき、「わざわざパッケージの裏面まで見ない」 ことがわかりました。 理由は、「ひっくり返すには重いから」。

そして、商品ラインナップについても思い込みがありました。
当時、ご担当者さまは、培養土の商品ランナップを、「より細分化」 したほうが良いとお考えでした。漠然と 「野菜の土」 というよりも 「キュウリの土」 「ナスの土」 「トマトの土」 とターゲットを絞ったほうが消費者の心に響きやすいのではないか、「花の土」 よりも 「バラの土」 「菊の土」 「スイートピーの土」 のほうが良いのではないかと。

しかし、個別インタビューの結果は、全くの逆でした。
消費者は、「野菜の土」 や 「花の土」 を細分化するどころか、「野菜と花の土」 のたった1つだけで良いと考えていました。

その理由は?

 ● 細分化しているほうが良いのはわかるけれど、「野菜と花の土」でも7割くらいの効力はあると思う
 ● いろんな土を買って、土が余ったら、全部、保管しておかないといけないから邪魔になる
 ● 庭に、野菜と花をどれくらい植えるかなんて、事前に考えていない

などでした。

そのような消費者の考えは、消費者に直接聞いてみなければ、企業の担当者にはわからないのです。

【 鉄則 3 】 定性調査だけではなく、定量調査を。

しかし、先ほどの培養土の話を聞いて、「そうか、野菜と花の土で良いんだ!」 と確信するのは、まだ早いです。

個別インタビュー

先ほどの意見は、たった10人の個別インタビューの結果です。

ちなみに、個別インタビューやグループ (5~6人) インタビューなど、そのテーマについて深く掘り下げたり、臨機応変に脇道に逸れながら、新たな発見につなげるものを 定性調査 と呼びます。

しかし、個人の意見には偏りがあります。
ですので、それが特定の個人に偏った意見なのか、多くの一般的な意見なのかを確かめる必要があります。

そのためには、インターネット調査などで、統計的に意味を持つ結果が得られるように対象人数を考えた調査をします。 それを 定量調査 と呼びます。

【 鉄則 4 】 定量調査は、仮説検証型で。

それでは、「いきなり定量調査だけを実施すれば良いのでは?」 と思われるかもしれませんが、それはおススメできません。
なぜならば、「何を確かめるのか」 がわからずに 調査を進めてしまうことになるからです。

まず、定性調査などで、仮説 (先ほどの例では、消費者は 「細分化した培養土」 よりも、「野菜と花の土」 を選ぶこと・・・など) を立てて、それを 定量調査 で確かめる。 それがマーケティングリサーチの王道と言って良いでしょう。

数多くの対象者に、数多くの質問をしたにもかかわらず、欲しい結果が何も得られなかったということはよくあることです。(本当に!)

インターネット調査

そうならないためにも、

 ● 市場調査の必要性を よく理解すること
 ● 消費者よりも企業のほうが、商品知識が豊富だという思い込みを捨てること
 ● 定性調査だけではなく、定量調査を実施して 統計的な確からしさを得ること
 ● 定量調査の目的は、「事前に立てた仮説の検証である」 と認識すること

に気をつけて、マーケティングリサーチを実施してみてください!

ちなみに、諸事情により、培養土のパッケージは リニューアルされることなく、調査結果に基づく新パッケージ案は 残念ながら お蔵入りとなりました・・・。