2021.12.09
企画というお仕事。

世の中には、営業職、事務職、技術職、IT職などと並んで(?)、企画職という職種があります。
その企画職にも、経営企画、営業企画、商品企画、サービス企画、技術企画・・・など、多様な分野に企画職があります。
そもそも、「企画」とは、どういう意味なのでしょうか?
辞書で調べると、「計画を立てること。また、その計画。もくろみ。」と出てきます。
しかし、計画を立てるだけでは、企画職としての役割を果たしたとは言えません。ただの絵に描いた餅になるのは避けたいところです。
さて、企画の「企」は、「たくらむ」とか「くわだてる」とも読みます。
まるで、悪党が良からぬことを計画しているような言葉です。
でも、企画職の人間は、「たくらむ」とか「くわだてる」という部分に、仕事のやりがいを感じているのは間違いありません。すごい企画を練っているときに、「悪いことを考えている」などと表現する人もいます。
一方、企画の「画」は、「え」「えがく」「かく」「はかる」「かぎる」とも読みます。
「えがく」という読み方は、企画と最もマッチする読み方かもしれません。ゼロからイチを生み出す、企画の醍醐味のようなものでしょう。
「はかる」は、「画策」という言葉でニュアンスが伝わるかもしれません。やっぱり、悪いことを考えていそうな言葉です。
ところで、「かぎる」とは、どういう意味なのでしょうか。
これは、「期間や範囲などをはっきりくぎる」という意味です。「区画」は「かぎる」の意味から、場所を区分けしたものを意味します。
実は、この「かぎる」という意味合いが、企画という仕事には、とても大切です。
何らかの議論を進める際に、議論が発散しないように対象を限定することは有意義です。
よく、「スコープを区切る」などと言います。スコープとは、プロジェクトなどの範囲を定義したものです。
新しい何かを生み出すこと、未来を創造することに憧れる人もいるでしょうが、「みんなが向く方向を合わせる」という地味な部分こそが、企画職にとって最も大切な役割なのかもしれません。