セグメンテーション|STP|マーケティング用語

マーケティング用語としての「セグメンテーション」とは、自社なりの切り口で市場を分割すること。市場の細分化とも言われます。

まず、どうして、セグメンテーションが必要なのでしょうか?

例えば、「日本の全国民」という市場に向けて、ビジネスを考えるとします。もちろん、日本人の老若男女を問わずに多くの人達に受け入れられる商品・サービスを考え出すことは容易ではありません。もし、仮に奇跡的にすごいアイデアがあったとしても、その生産工程や販売工程を実現するためには日本最大級の資本が必要になります。

従って、一般的な規模の企業では、自社商品・サービスにマッチする「もう少し?小さな市場」(セグメント)を見つけ出し、そのセグメントで優位性を築くことがビジネスの成功には欠かせません。当然ながら、老若男女に受け入れらえる商品・サービスを考えるよりも、「20代の独身女性向け」に絞った商品・サービスを考えるほうが具体的なアイデアが生まれやすいですし、想像力・創造力も働くのではないでしょうか。

ただし、市場をどのように細分化(セグメンテーション)するのかは全くの自由ですし、その切り口こそがマーケティング担当者のセンスの良し悪しだとも言えます。

ただし、市場を細分化する際に注意しておくことがあります。

それは、STPに続く4Pのことも考えながら作業を進めるべきだということです。つまり、STPのステップが完了してからようやく4Pを検討するのではなく、セグメンテーションを含めたSTPと4Pを同時並行的に考えておく必要があります。

例えば、「海外で生活する20代の日本人女性」向けの商品を思い付いたとします。そして、綿密に商品を作りこんだ後に、4Pのうちの Place(販売チャネル)と Promotion(販売促進)について検討を開始したとしましょう。 そこで、ようやく気付くのは、「どうやって、見込み顧客にリーチ(宣伝など)するのか?」「どうやって顧客に商品を届けるのか?」というビジネスの壁です。

そうならないためには、「市場の細分化」を含むSTPを考える際に、4Pについても少しばかりは考えておくほうが良いということです。

なかなか難しいところもありますが、ターゲティングやポジショニングだけではなく、4Pにもうまく繋がるセグメンテーションを考えるように心がけましょう。