Product(商品)|4P|マーケティング用語

PEST分析やSTPの過程を経て、消費者のニーズにマッチした商品・サービスを創造し、販売チャネル(Place)を通じて、販売促進(Promotion)されるのが一般的なマーケティング活動です。そして、商品・サービス(Product)がそのマーケティング活動の中心であることは間違いありません。商品がなければ、値付けも販売促進も意味がありませんから。

また、Product(商品)を企画・開発するにあたっては、その商品にどのような「機能」「効能」「役割」を持たせるのかが大切です。
<値付け(Price)も大切ですが、値付けについては別ページで述べます>

その商品の特徴・強みと値付けによって、どんなターゲットに、どれくらいのボリュームで売れる商品を目指すのかを考えることになります。

そして、商品・サービスの企画・開発にあたっては、

・こだわりの高級品を目指すのか、それとも、廉価製品を目指すのか?
・多機能を目指すのか、それとも、機能を絞るのか?
・特徴があり差別化が可能な商品なのか、それとも、コモディティ(汎用品)なのか?
・自社オリジナル商品なのか、それとも、競合他社の模倣なのか?
・自社の他商品を補完するための商品なのか、それとも、主力商品として期待する商品なのか?
・これまでのシリーズの延長線上にある商品なのか、それとも、全くの新商品なのか?
・既に成熟した市場に投入するのか、それとも、これから市場を造り上げるのか?

などを吟味しながら、多様な視点から商品・サービスの企画・開発を進めることになります。

一連のマーケティング活動の中で、ほとんどの工程はマーケティング担当者が担いますが、このProductに関する工程では技術者や専門家などが業務にあたることになります。ただし、それらの作業を統括し方向付けするのは、マーケティング担当者の役割です。

新技術を活用した新商品・サービスであれば、新規性があり競合他社との差別化も図りやすいのですが、そうでなければ「アイデア勝負」となります。その場合は、しばらくは競合他社と差別化ができたとしても、時間が経てば競合他社に追随され、最終的には資本力の勝負になります。

ただし、売上や利益の規模によっては、大手資本にとって真似をする旨味がなく小規模資本でも市場を独占・寡占できる可能性があります。

ちなみに、「ニッチ商品」という言葉がありますが、それは商品の特性を表しているのではなく、【少数派を狙う】というターゲティングの戦略について語っている言葉です。