アップセルとクロスセル。どちらも通販に特化した言葉ではありません。
営業職の人であれば、よく耳にする言葉です。
アップセルとは、顧客に「より高い商品・サービスを提供すること」です。
また、クロスセルとは、顧客に「他の商品・サービスもあわせて提供すること」です。
商品・サービスの売上を分解すると、「顧客単価」×「顧客数」です。
顧客数を増やすことはとても大切ですが、日本のように人口が減少に転じ、しかも競合他社が多い中で顧客数を増やすには宣伝の費用が大きな負担になります。そのため、効率的に売上を伸ばすために、「顧客単価」を高めようと考えます。
その「顧客単価」を高める方法として、アップセルとクロスセルがあります。
【アップセルの具体例】レンタカーで「軽自動車」を借りるつもりが、「小さなお子様連れの旅行にはワンランク上の車のほうがおススメですよ」と勧められる。
【クロスセルの具体例】マクドナルドでハンバーガーを買ったら、「ご一緒にポテトも如何ですか?」と勧められる。
ちなみに、「プラス50円でポテトのMサイズをLサイズに変更できますけれども、如何でしょうか?」という言葉は、アップセルを狙ったものです。
アップセルやクロスセルは、売上を伸ばすために有効な手段ですが、その実現のためには商品ラインナップを見直す必要があります。そして、商品ラインナップを拡充することは、管理コストなどのさまざまなコストの増加に繋がります。
「単品リピート通販」で効率性を重視するのか。それとも、商品ラインナップを拡充して「アップセル」「クロスセル」を目指すのか。
それは、企業の業績に直結する重要な課題であり、その戦略・方針は慎重に見極める必要があります。