類似性の法則|コールセンターの心理学

類似性の法則とは、自分と共通点のある人に親近感を抱くというものです。

例えば、「出身地」が同じだとか「出身校」が同じだとか、あるいは「自宅の最寄り駅」が同じだとか。初対面の人でも、何か共通の事柄を見つけると一気に心理的な距離が縮まる場合があります。

昭和の時代であれば、応援するプロ野球チームが同じであれば、居酒屋の見知らぬ客同士でも仲良くなれることがあったでしょう。平成の時代には、AKB48の同じメンバーのファン同志で、話がはずんだかもしれません。

「類は友を呼ぶ」だとか「似た者同士」などと言いますが、共通点が多いと仲良しになれるのは事実です。

しかし、「類似性」とは、そんなに単純なものでもありません。

まず、相手との関係性にも依ります。初対面の人とは、ほんの少しの共通点で親近感を抱くことができるかもしれません。学年が同じだとか、たった4種類しかない血液型が同じだとか、12分の1の確率の星座が同じだとか。

しかし、長く付き合う相手であれば、その共通点が自分にとって重要な事柄なのかどうかも影響してくるでしょう。子供を同じサッカースクールに通わせているとか、東南アジアに旅行するのが趣味だとか。あるいは、結婚相手やパートナーに求めるものなどです。

ところで、「容姿」「学力」「性格」など、類似性の対象は広範囲に及びますが、「態度」に関する類似性については面白い話があります。それは、自分に似た態度・行動をとる相手に親近感を抱くのは、自分と似た態度・行動を目にすることで、自分自身が正しいんだと思える安心感・安堵感に繋がっているというものです。単純に相手がどうのではなく、自分を映す鏡として相手を見ているということです。

また、自分自身に対する評価によって、類似性を求める度合が変わるとも言われています。 自分に自信がなければ周囲に類似性を求めます。似た者同志でいることは、相手に攻撃されない安心感を抱くことができるからです。

逆に、自分に自信があれば、相手と類似していないこと(非類似性)を求めることさえあります。相手の違いを受け入れるだけの心の余裕があったり、相手とは違うことで自尊心を満たすことができるからです。

それから、性別によっても、類似性の捉え方は異なります。女性は「類似性」、男性は「非類似性」を求める傾向があります。年配になっても、女性は新しいお友達をつくってワイワイやっているのに、男性はポツンと一人でいることも、「類似性」と「非類似性」のどちらを好むかによるのかもしれません。

このように、類似性の法則とは単純でわかりやすそうでありながら、実は奥の深い話なのです。