アウトソーシングBPOは DX・デジタル化を補完するツール

BPO・アウトソーシング

この記事は、企業がBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスの利用を検討するにあたり、アウトソーシングすべき業務を切り出す視点について書かれたものであって、決して、DX(デジタルトランスフォーメーション)そのものについて深く語るものではありません。

● なんでも、かんでも自前主義の時代は、はるか昔に終わった!

企業の業務に関わるあらゆることに自前で対応することは不可能ですし、時として外注することは当然のことです。それでは、企業が社外の力を借りるのはどのような時でしょうか? そして、その基準とは、何でしょうか? その基準について、以下に整理してみました。

① 自社で出来ないことは、専門家に外注する

当然ですが、自社内にノウハウがないけれども、どうしても必要な業務であれば外注するしかありません。

例えば、法律・税務・経理・労務管理に関すること、電気工事や建物の修繕、不動産の取引、システムの構築・運用、ウェブサイトの構築・運用など。企業が事業を継続していく上で必要な業務は多岐にわたります。それを全て自前で賄うことは不可能ですし、自社のビジネスとは関係のない専門的な業務の外注に違和感を覚えることはないでしょう。

もちろん、どこまでの業務を自社の社員に担当させて、どこから外注するのかの線引きは意外と難しいところもありますが、「自社で出来ないことは外注する」というルールは、わかりやすいルールではあります。

BPO・アウトソーシングの基準

ただし、「自社で出来ないことは外注する」というルールを裏返すと、「自社でやれることは自社でやる」というルールになります。もちろん、それで上手く会社が回ることもあるでしょうが、過剰に人員を抱えるリスクや、既存社員の業務が雪だるま式に増えていく可能性もあります。

ですので、外注するためのルールとしてはわかりやすくて良いのですが、「外注しない=自社で処理する」ためのルールとしては、少し危険なルールではあります。また、現時点では自社にノウハウがなくても、将来を見越して戦略的に自社内で取り組んでおくべき業務があるかもしれません。


② コア業務とノンコア業務

では、このような考え方はどうでしょうか?

コア業務は社内でまかない、ノンコア業務は外注する。一時期、よく聞いた言葉ですし、ひとつの考え方としては、ありではないでしょうか。ただし、コア業務とノンコア業務の線引きは、とても難しいはずです。「貴社のコア・コンピタンスは?」と聞かれて、即答できる会社は立派な会社だと思いますが、「うちのコア・コンピタンスって何だっけ?」と考え込んでしまう場合もあるでしょう。

BPO・アウトソーシングの基準

人事・総務・経理・財務などの業務をBPOとして外注することはあるかもしれません。しかし、社内の雑用などは、明らかにノンコアな業務なわけですが、余程の高い頻度や負荷がなければ外注することにはなりません。「できる人がやっておけば良い」ということになります。実は、「コア」と「ノンコア」という線引きは、担当者からすると「やりがいのある仕事」と「そうではない仕事」と言い換えられるかもしれません。そうであれば、会社の経営者から見て、アウトソーシングするかどうかの線引きの基準にはなりません。

「選択と集中」という言葉も似たような文脈で使われることがありますが、おそらくコンサル会社やアウトソーシングを期待する側のキャッチコピー的なものだとも考えられます。


③ デジタル化できる業務とデジタル化できない業務

昨今、ビジネスのシーンで、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を聞かない日はありません。そして、ネット記事、メルマガ、雑誌、新聞などで、DXの文字に引き寄せられてしまう人も多いのではないでしょうか。

未来の自社のあるべき姿を考えることは大切なことです。この先、自社をどういう方向に進めていくのか、自社をどのようにデジタル・フォーメーションしていくのか。そのような課題を抱える企業経営者、経営企画部門の担当者も多いはずです。

DXに取り組むことで、自社の強みをさらに伸ばす、あるいは、自社の弱みを補完するなど、いろいろと進むべき道があるでしょう。そして、多くの経営者は、デジタル化が自社の成長に繋げられるかどうかに関心を抱き、必要であればDXに取り組もうと考えています。会社の成長に繋がることに投資するのが経営者の基本だからです。

BPO・アウトソーシングの基準

しかし、どうしても人への投資には躊躇します。DXは途中で止めることができますが、無期雇用の従業員を解雇することはできないからです。そこで、どうしても人手が必要な場合には、人材派遣サービスを活用することも選択肢になりますが、人材派遣を取り巻く環境は変化しつつありますし、大量に派遣社員を受け入れることはいろいろと制約も多いはずです。

そこで、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスが選択肢になります。

デジタル化できる業務は、(クラウドサービスの利用も含めて)自社内で対応する。小規模な業務も自社内で完結させる。しかし、デジタル化できないもので、かつ、大量の人手が必要な業務はアウトソーシングする。この線引きになら、納得される経営者も多いのではないでしょうか。

いずれにしても、単一のルールで全てを決めることはできないでしょうし、時と場合によって、これらの基準を使い分けるのが現実的であることは間違いありません。

● BPOでまず思い浮かぶのはコールセンター業務

さて、少し古いですが、以下の総務省の資料をご覧ください。

これは、総務省の統計で使う産業分類に、「コールセンター業」を新設した際の説明資料です。コールセンター業についての説明の中で、コールセンター業務がアウトソーシングされるようになった経緯とともに、コールセンターでは 多くの人員(オペレータ)が必要であると説明されています。

つまり、先ほどのルールを適用すると、デジタル化できなくて、かつ、大量の人員を必要とするコールセンター業務は、アウトソーシングに向いていることになります。

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/toukei/kijun/kijun_12/siryou_3f.pdf


【総務省資料】

平成 25年(2013年)、総務省統計局統計調査部調査企画課
「細分類 コールセンター業」の新設について

「コールセンター業」とは

「コールセンター業」は、電話等により顧客サポート、苦情対応などの顧客対応の窓口 業務を専門的に行う事業所をいう。

(活動内容) 大きく分けて、内向きの(inbound)活動と外向きの(outbound)活動があり、両方を扱うコールセンターもあれば、いずれかのみを扱うコールセンターもある。従来は、顧客か らの電話等に答える内向きの活動が主であったが、近年は、(潜在的な)顧客に電話をかける外向きの活動も行われるようになった。内向きの活動では、コールセンターは、顧客からの電話等を受けて、各種問い合わせ・支援要請・苦情への対応を行ったり、製品情報を提供したり、注文を受け付けたりする。外向きの活動では、コールセンターは、(潜在的な)顧客に電話をかけて、商品又はサービスの購買を勧誘したり、宣伝を行ったり、情報を提供したりする。

(用いられる媒体) 従来は、電話により対応を行ってきたが、近年は、FAX、Eメール、チャットやウェブを 利用した問い合わせに対応するなど、電話以外の媒体が用いられることもある。

(アウトソーシング化) コールセンターには、他の事業者の委託を受け、当該他の事業者のために顧客対応の窓口業務を行うものと、自社のコールセンターがある。近年では、オペレータの負担を軽くする機械化などシステム全体の構築に技術・経験が必要となり、オペレータの採用教育や受付時間の延長など運用面でも高度化したため、コールセンター業務を専門に受託する業者にアウトソーシングされることが増えてきた。一方、大手通販会社などでは、現在でも、自社内に大規模なコールセンターを抱えていることが多い。

(立地条件) コールセンターは、必ずしも委託元の企業と地理的に近接している必要はない。そこで、 専用線・IP電話などを利用して通信コストを低く抑えられるという前提の下、比較的賃金コストが低く抑えられる地方都市において開設されることが増えてきた。コールセンターは、多くの人員(オペレータ)を必要とすることから、産業の少ない地方に絶好の雇用の機会を創出する。そのため、地方における雇用対策の企業誘致の際に有望視されることも多く、積極的に誘致している地方自治体もある。


● 人手が必要になったら、BPOサービスを思い出してください!

人手さえあれば、こなせる業務はたくさんあります。しかし、無期雇用の従業員を無制限に増やすわけにはいきません。だから、まずは業務のデジタル化、効率化の検討を進めてください。それでも、デジタル化の枠組みからはみ出してしまう業務については、アウトソーシングをご検討ください。

中には、アウトソーシングサービスの活用は新規雇用の抑制に繋がるからとネガティブなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、先ほどの総務省の資料の最後にも書かれていますが、コールセンター業は地方の雇用に繋がっています。つまり、企業がアウトソーシングサービスを利用することは地方創生に貢献することになります。個人のふるさと納税と同様に、地方を応援するための仕組みだと捉えることもできるはずです。

尚、当社はコールセンター業務に限らず、電話と関係のない事務業務などのアウトソーシングにも対応致します。貴社内でAIやRPA、クラウドサービスでは対応できない業務がありましたら、是非、当社にお声がけください。

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