ネット通販がさらに拡大する世界|コールセンターの可能性

コールセンターは、どんな可能性を秘めているのでしょうか? そして、未来はどんなコールセンターを必要としているのでしょうか? 急速にデジタル化&リモート化が進み、多様な業種・職種が姿を変える社会では、どのような未来がやって来て、そのときコールセンターにはどのような役割が求められるのかを予想するコラム。第4回のテーマは「ネット通販がさらに拡大する世界」です。

ネット通販

アマゾンエフェクトという言葉をご存知でしょうか?

ネット通販最大手のアマゾンの拡大により、多様な実店舗が倒産に追い込まれ、世界が変わっていく様子を表すものです。米国では、老舗の百貨店が倒産したり、おもちゃの量販店「トイザらス」が倒産したり、と衝撃的なニュースが次々に流れています。

今後、米国を追いかけるように、日本でもアマゾンが既存の流通小売業に与えるインパクトは時間の経過と伴に大きくなっていくことでしょう。実店舗がネット通販に置き換われば、顧客接点の機能としてコールセンターの役割が拡大され、コールセンター運営会社にとってはビジネス拡大のチャンスだと考えられるかもしれません。しかし、現実はそう甘くはありません。

アマゾンでは、ピッキング作業に自動で移動するロボットを導入するなど、従来では考えられなかった取組みにも思い切って投資しています。また、アマゾンのコンタクトセンターは、既に基本的にチャットでの対応になっていて、「商品が届かない」という苦情に、「商品再送」か「返金」なのかを顧客に確認して対応を済ませるまでに多くの時間を要しません。

元々、流通小売業の粗利は高くないので、可能な限りのコスト削減を目指して「カイゼン」を重ねる。それが、アマゾンが向かう方向です。その先には、コンタクトセンターへのAIの導入が待っていることでしょう。

そんなアマゾンがさらに成長した未来に、コールセンター事業者にとってビジネス拡大の機会は大きくないと予想されます。何故ならば、アマゾンにとってコールセンターの機能は、コスト削減の対象(コストセンター)でしかないからです。

では、ネット通販が拡大する世界を、コールセンター事業者はどのように生き抜けば良いのでしょうか。

その方向性の1つは、アマゾンとは異なる価値を提供する通販会社と共存することです。アマゾンの「便利さ」「安さ」の追求とは距離を置いて、自社サイトで自社商品を提供する、あるいは自社・商品のブランディングを大切にするような会社、例えば、健康食品、化粧品、お酒、高級食材(和牛など)など、付加価値が高めの商材を扱う会社です。

彼らは、アマゾンに出品して、競合他社商品に埋もれないように安売り合戦をして疲弊する、という悪循環を避けたいはずです。

その自社サイトでのネット通販を志向する会社では、ネットモールの集客力の代わりに何らかの方法(広告など)で集客を行う必要があります。そして、費用をかけて自社サイトに呼び込んだ見込み顧客に対して、「アップセル」「クロスセル」「定期購入」に誘導してくれることをコールセンターに期待しています。

このように、売上・利益の拡大に繋がる「プロフィットセンター」としての役割を果たすことができれば、コールセンターの存在価値が認められるはずです。そこに、コールセンター事業の可能性があるのではないでしょうか。

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