コールセンター設置・開設のメリット|生産性・応対品質の向上とコスト削減

このページでは、コールセンターの設置・開設について述べています。
しかし、その前に、いろいろな分野においての「集中」と「分散」の歴史を振り返ってみたいと思います。

業務の集中と分散

(「餃子」と「まぐろ」は、「集中」と「分散」をぞれぞれ代表するものとして写真を掲載しています。)

● コンピューティング(計算処理)の「集中」と「分散」

「業務の集中」あるいは「業務の分散」というお話をする場合に、最初に頭に浮かぶのは、計算機(コンピューター)・コンピューティングの歴史です。

コンピューターの集中と分散

ある程度の年齢で、かつ、会社の情報システム部や大学の計算機センターなどで仕事をしたことがある人が「計算機」と聞けば、大型計算機(ホストコンピューター)を連想することでしょう。大型計算機とは、金融機関などの中枢で業務系・基幹系と呼ばれる堅牢なシステムを支えるハードウェアのことです。滅多なことではダウンしないように設計されていますが、コストがとても高くつく大型のコンピューターです。

一時期、その高コストを嫌って、情報系と呼ばれるシステム(利用できると便利だけれども、業務系・基幹系とは違ってシステム停止の許容範囲が広いもの)を中心に、クライアント・サーバー・モデル(大型計算機よりも安価なサーバーを中心に据え、パソコンと連携させたシステム構成)への移行が進みました。

さらに、パソコンの処理能力の向上に伴い、大多数の計算処理はパソコンのみで実行されるようになるだろうと予測されていました。この流れは、「集中」から「分散」への移行と言えます。

しかし、インターネットが普及し、かつ、その伝送容量が拡大し続けたおかげで、クラウドコンピューティングという仕組みが発展することになります。

「集中か?分散か?」という観点で言うと、一旦、各自のパソコンに「分散」すると思われた計算処理が、再び、「集中」されたわけです。しかも、ホストコンピューターの場合は、「1つの組織内での集中」でしたが、クラウドコンピューティングは「世界中の同一処理を集中」させることも可能なわけですので、原点回帰というよりも、それ以上に集中化された仕組みだとも言えます。

● 発電・送電の「集中」と「分散」

発電・送電の歴史は、計算機の歴史を周回遅れで追いかけていると言われています。

発電所の集中と分散

かつて、原子力発電所・火力発電所・水力発電所などの大型の発電所でのみ発電されていた電力が、太陽光発電所や風力発電所などの小型発電所や、各家庭での太陽光パネルの利用やエネファームなどの分散発電装置の利用へと移行しているようにも見えます。 これは、かつてのコンピューティングの世界、つまり、大型計算機の時代からクライアント・サーバー・モデルを経て、パソコンでの分散処理へと移行した状態に似ています。

そして、かつて、コンピューティングの世界でインターネットの伝送容量が足りなかったのと同様に、現状の発電の世界では電力の送電容量が足りません。 そのために、分散された小型発電所や家庭で発電された電力がうまく利用されることなく、失われています。

ですので、送電容量の拡大が期待されるところですが、実際に送電容量が飛躍的に拡大できる技術が生み出された世界では、現代を生きる私たちには想像ができないような未来が待っているのかもしれません。

例えば、赤道直下の太陽光で発電した電力を大容量の送電線で世界各地に届けたり、宇宙空間で発電した電力を地球上に無線で送り届けられる日がくるかもしれません。 もし、そんなことになれば、コンピューティングと同様に、ネットワークの進化により、集中から分散に移行しかけた仕組みが、再び、(いや、それ以上に)集中される可能性があるということです。

● 外食産業の「集中」と「分散」

コンピューティングと電力の話は、少し難しくなってしまいましたが、「集中」と「分散」について、もっとイメージしやすいところで外食産業の例を挙げたいと思います。

食品の集中と分散

皆さんもよくご存じの「餃子」で有名な某チェーン店は、社長の交代を機に、大きな変革を実行しました。その1つが餃子を作る場所の変更です。それまで各店舗で餃子を手作りしていたのですが、その餃子づくりを新しく建設した工場に移し集約したのです。

それまでは、各店舗で餃子を大量に作っていたために、店舗の従業員の負荷が高くなっていましたが、工場への業務の集中により、店舗スタッフの負荷が下がり従業員のモチベーションがアップしました。そして、餃子の品質のバラつきもなくなりました。

新工場には、約80億円の投資が必要だったそうですが、それでも、各店舗から工場への集中を選んだわけです。

逆に、分散の道を選ぶ企業もあります。こちらも、誰もが知る有名な回転ずしのチェーン店のお話です。その回転ずしのお店では、マグロを、一年を通じて安価に提供するために、マグロを仕入れられる複数のルートを世界で確保しています。それは、ある意味、「集中」とも言えます。しかし、マグロを一皿用に切り分けるのは各店舗でやっているのです。 お客さまに、鮮度の良いマグロのお寿司を提供するためには、それが最善だと考えてのことです。

しかし、もし、マグロを一皿用に切り分けて長距離輸送しても鮮度が落ちない技術が開発されたら、どうでしょうか?きっと、マグロの切り分け作業もセントラルキッチンに「集中」されることでしょう。

それだけ、「集中」か「分散」かの選択には、テクノロジーの進化が密接に関わっているわけです。

● 電話応対業務は、「集中」か「分散」か

かつて、多くの会社では、各営業所で、お客さまからの電話に対応していました。

電話応対の集中と分散

その1つのメリットは、電話料金を安く抑えられることでした。

かつての固定電話の利用料気は、市内料金・県内料金・長距離料金のように、通話する2点間の距離に応じて高くなっていました。一般電話(PSTN)やデジタル通信(ISDN)と呼ばれる技術で運用されていた時代の話です。

そのため、お客さまの近くで電話を受けることは、お客さまの電話代を安く抑えられたり、フリーダイヤルの場合には企業側の電話料金を安く抑えられるというわかりやすいメリットがありました。

しかし、その時代からも、社員の電話応対による他業務への悪影響(効率低下)や、従業員の負荷が問題視されていましたし、各営業所・各従業員による電話応対品質のバラつきも問題視されていました。

そこへ、テクノロジーの進化によるインターネットの容量拡大と、料金制度の変更により、もはや、音声通話が距離に依存しない時代がやってきました。 家庭では、一般電話やISDNでのダイヤルアップからADSLを経て、光ファイバー通信へと進化し、企業間の通信も大容量化かつ低料金化しました。しかも、VoIP(Voice over IP)などのインターネットベースの通信は定額料金が主流となりました。

そのために、東京在住のお客さまの問い合わせ電話を、東京の営業所で受けるメリットはなくなりました。逆に、家賃の高い東京のオフィスで、人件費の高い東京の社員に電話業務を担わせるデメリットが目立つことになりました。

北海道から沖縄まで、離島を除く全国のどこででもお客さまの電話対応業務を担うことのできるテクノロジーが存在する時代です。東京在住のお客さまへの電話対応であったとしても、東京のオフィスで対応することによる付加価値を見い出せないのであれば、家賃や人件費の安い地方へ電話対応業務を移しても良いはずです。

しかも、以前から問題視されてきた電話応対による他業務への悪影響(効率低下)を緩和し、従業員の負荷を低減し、電話応対品質を均一化することができます。

このような時代背景の中で、電話応対業務の集中化、すなわち、コールセンターを設置・開設することについて検討することは、時代の流れに沿った自然なことなのではないでしょうか。

● まとめ|コールセンター設置・開設のメリット

コールセンターの開設・設置(電話応対業務の集中化)により得られるメリットとして、以下の3つが考えられます。

  • ● 【電話応対業務から解放されることで】
      従業員の負荷が低減され、他業務の業務効率が向上する。従業員のモチベーションが向上する。


  • ● 【電話業務の集中化により】
      電話応対業務のバラつきがなくなる(均一化)。電話応対品質の向上も期待できる。設備投資・維持費も1か所への投資で済む。


  • ● 【地方への集中化により】
      家賃・人件費などの高コスト構造を改善し、コスト削減につながる可能性がある。

集中と分散

電話応対業務をどうするのか? その選択によっては、他社との競争力に大きな差が生まれるかもしれません。たかが電話応対、されど、電話応対。「業務の効率化」や「生産性の向上」という観点で、御社の電話応対業務を見直してみては如何でしょうか?


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