AHT(平均処理時間)とは、コールセンターのKPIの1つで、1コールあたりの応対処理(通話開始から後処理終了まで)に要した時間のことです。
以下のように、「平均処理時間」は、「平均通話時間」と「平均後処理時間」の合計です。
AHT(平均処理時間)= ATT(平均通話時間)+ ACW(平均後処理時間)
コールセンターの収支を改善するためには、AHT(平均処理時間)の短縮は大きな課題です。
しかし、無理やりATT(平均通話時間)を短縮すれば、顧客満足度の低下に繋がります。折角、顧客対応の窓口を設けているにも関わらず、コールセンターの対応の悪さにより顧客満足度が低下してしまったのでは本末転倒です。
また、ACW(平均後処理時間)の短縮を電話オペレーターだけに押し付ければ(応対記録の入力を必要以上に急がせるなど)オペレーターの負荷が上がり、また精神的なストレスとなり、従業員満足度の低下に繋がります。最悪の場合、オペレーターの退職に繋がり、新規採用や研修費用などでセンターの収支を圧迫することになります。
そのため、顧客満足度を維持・向上しながらATTの短縮を図り、従業員満足度を維持・向上しながらACWの短縮を図るという、とても難しい課題に如何に対応できるかがコールセンター運営の KSF(成功のカギ:Key Success Factors)だと言えるでしょう。